だしは、天然だし、顆粒だし、風味調味料と3つに大別できます。
一見同じように見えるだしですが、それぞれ含まれている成分が大きく異なります。
優れている点や、私たちの体にどのような影響があるのかについてご紹介します。
①天然だし…かつおぶしや昆布、しいたけなど、天然の食材から取れるだしです。
昆布などの植物性の食材にはアミノ酸の一種グルタミン酸、かつおぶしや煮干などの動物性の食材には核酸の一種イノシン酸、椎茸などのきのこにはうまみ成分のグアニル酸が豊富に含まれています。
天然だしは、香りがよく、うまみや栄養が豊富で、その出汁だけで十分美味しいので、余分な調味料が不要で、結果として減塩につながります。
また、塩分が少なく自然のうまみと栄養が凝縮されているので、3~6歳までに決まるという子供の味覚を育てるためにもおすすめです。
②顆粒だし… 天然だしでも使われるかつおぶしや昆布、煮干などを加工し、使いやすく顆粒状にしたものを言います。
天然だしに比べ短時間で手軽に出汁を作れますが、塩分が多く、風味も劣ります。
③風味調味料… 化学調味料(うまみ調味料とも呼ばれる)プラス食材で作られただしです。
化学調味料を使用することで、長期保存が可能になり、いつでも同じ味を作ることができます。
多量の化学調味料によって、チャイニーズレストランシンドロームと呼ばれる舌が痺れる感覚が残る現象が起こることがあります。
また顆粒だしや風味調味料には、うまみとコクを出すために、天然だしには使われていないブドウ糖や砂糖類(砂糖、乳糖)が使われています。
それぞれのだしの食塩相当量を、味噌汁1杯分(150g)に換算して比較してみます。
天然だし:0.045g
顆粒だし:0.380g
風味調味料:0.400g
顆粒だしや風味調味料の塩分は、
天然だしのなんと約9倍!!
圧倒的に多いです。
塩辛い味に慣れて来ると、さらに塩辛いものや化学調味料でないと味を感じにくくなりますので、摂りすぎには十分な注意が必要です。
素材本来がもつうまみや風味に加え、ミネラルやビタミンなども一緒に採れる天然だし。
子供の舌を育てるために必要不可欠な天然だし。
日常的に体の中に摂り入れる食品だからこそ、塩分や成分、体に与える影響を理解した上で、生活スタイルやその日の予定で臨機応変に使い分けて、健康で豊かな食生活をお楽しみください。